最終更新日: 2025年11月10日
グラインダー作業に欠かせない砥石の基礎知識
グラインダーの研削作業に使う砥石は、金属や石材などの切断・研削・研磨に幅広く使われています。
その性能を最大限に活かすためには、目的や素材に合った「砥石」を選ぶことが不可欠です。
とはいえ、砥石には種類が多く、「どれを選べばいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
用途を誤った砥石を選ぶと作業効率が落ちるだけでなく、安全面にも影響します。
このような方におすすめ
- グラインダー用の砥石を初めて選ぶ方
- 今使っている砥石の仕上がりや寿命に不満を感じている方
- 素材や作業に合った砥石をプロの視点で選びたい方
- 作業効率を高め、安全性も意識したい現場責任者の方
本記事では、グラインダーで使う砥石の基礎知識を分かりやすく解説し、
「選び方の正解」が見つかるようサポートします。
初めて扱う方はもちろん、既に現場で使用している方にも役立つ内容です。
正しい砥石の知識を身につけて、
安全かつ効率的なグラインダー作業を目指しましょう。
この記事の著者
氏名:名倉 惇史(なぐら あつし)
肩書:営業技術部 係長
業界経験:研削加工向け営業技術9年
得意分野:自動車・航空機部品・工具関連の加工への提案
外部発信:アペルザTV 登壇
グラインダーと砥石の関係性とは?
グラインダーは、研削・研磨・切断といった作業を行う電動工具ですが、その性能を最大限に引き出すカギとなるのが、取り付ける「砥石」の種類と品質です。
なぜなら、グラインダー本体の性能が高くても、砥石が目的に合っていなければ、加工効率も仕上がり精度も大きく低下してしまうからです。
グラインダーの作業内容に最適な砥石を選ぶことが、作業の質と安全性を左右します。
砥石は、対象物に直接接触して削る消耗品であるため、適切に選定することで加工時間の短縮や不良率の低減につながります。
特に鉄やステンレスなどの金属加工では、グラインダーと砥石の「組み合わせ」が作業成功の鍵を握ると言っても過言ではありません。
グラインダーと
砥石は、まさに一体となって性能を発揮する「バディ」のような関係なのです。
砥石は「切断」と「研削」でどう違う?
砥石には大きく分けて「切断用」と「研削用」の2種類があります。
両者は見た目が似ていても、使用目的や構造に明確な違いがあります。
| 分類 |
目的 |
構造的特徴 |
| 切断砥石 |
金属や素材をカットする |
薄く、直線的な切断に特化 |
| 研削砥石 |
表面を削って整える |
厚みがあり、耐久性重視 |
特に注意したいのは、
切断砥石を研削に使ってはいけないという点です。
これは、砥石の破損や飛散につながり、重大な事故の原因にもなります。
実際、以下のような
厚生労働省が定める法令・告示においても、
用途に応じた適正使用の重要性が明確に規定されています。
砥石の構造と性能の基本
砥石の性能を決める主な要素は次の3つです。
-
砥粒(とりゅう)
砥石を構成する研磨材の種類(例:A、WA、GCなど)ワークを削る切れ刃
-
粒度(りゅうど)
砥粒の粗さ(番手とも呼ばれる)砥粒の粒の径で決まる
-
結合度(けつごうど)
砥粒を結び付けている結合材の強さ(砥石の硬さの目安)
たとえば、「WA砥粒(白色アルミナ)」は、焼入れ鋼やステンレスなど硬度の高い金属に適しており、
精密な研削や、目詰まりを起こしにくい作業に向いています。
粒度は数字が小さいほど粗く、大きいほど細かくなります。
粗い粒度はバリ取りや削り落としに適しており、細かい粒度は仕上げ研磨に使われます。
また、作業材が柔らかい場合には
硬めの砥石(結合度が高い)を、
逆に作業材が硬い場合は
柔らかめの砥石(結合度が低い)を選ぶのが基本です。
これらの要素を理解して選ぶことで、グラインダー作業の仕上がりが格段に向上し、
作業時間やコストの削減にもつながります。
迷ったときは、削る対象・求める精度・作業頻度に応じて砥粒・粒度・結合度を見直してみましょう。
グラインダーで使う砥石の種類と用途
グラインダー作業では、使用する砥石の種類によって作業の効率や仕上がりが大きく変わります。
ここでは、代表的な砥石・ディスクの種類と、それぞれの特徴・用途について解説します。
作業の目的(切る/削る/磨く)や素材(金属/非鉄金属/樹脂など)に応じて、適切な砥石を使い分けることが重要です。
オフセット砥石
オフセット砥石は、グラインダーに装着し、
主に金属表面の研削やバリ取り、サビ落としなどに使われる定番の砥石です。
砥石の外周ではなく、
砥石の角部で削る構造になっており、厚みがあるため耐久性にも優れています。
鉄鋼、ステンレス、鋳物などの一般的な金属加工に幅広く対応できる、汎用性の高い砥石です。
砥粒の種類や粒度、結合度の違いによって、粗削りから仕上げまで対応可能です。
なお、側面を使用するわけではないため、正しい使用角度を保つことが大切です。
切断砥石
切断砥石は、その名の通り金属や石材、プラスチックなどを
まっすぐに切断するための砥石です。
構造としては非常に薄く、砥石の
外周(円周部分)で素材を切り込む設計になっています。
薄い分、切断抵抗が小さく効率的に作業できますが、
切断以外の用途・側面使用は絶対にしてはいけません。
破損による重大な事故につながる恐れがあるため、
最高使用周速度・形状の確認を必ず行いましょう。
軸付き砥石
軸付き砥石は、砥石本体にシャフト(軸)が取り付けられている小型タイプで、
ハンドグラインダーやリューターなどの回転工具に装着して使います。
先端が小さいため、
細かい部位や曲面・内径の研削に適しており、精密部品や金型などの研磨にも使用されます。
砥粒や粒度のバリエーションが豊富で、目的に応じた形状を選ぶことが可能です(例:円筒型、砲弾型など)。
使用時は回転数が高くなるため、
砥石の最高使用回転数と機械の回転数の適合を必ず確認してください。
多羽根ディスク
多羽根ディスクは、
複数枚の研磨布(サンドペーパー)を扇状に貼り重ねた構造のディスクです。
表面をなめらかに仕上げる「研磨」や「塗装前の表面処理」に多く用いられます。
削る力はそれほど強くありませんが、研磨布が弾性を持っているため、
研削焼けや深いキズを残さず、均一に削ることができる
のが特長です。
また、摩耗しても新しい研磨面が露出してくるため、長時間安定した仕上げ作業が行えます。
ナイロンディスク
ナイロンディスクは、
不織布を砥粒でコーティングした柔軟性のあるディスクです。
表面処理用として優れており、
サビ取り、塗装はがし、酸化皮膜除去などの用途に使われます。
多羽根ディスクよりもさらにやさしい当たりで、素材へのダメージを最小限に抑えたい場合に重宝されます。
ステンレスやアルミなどの非鉄金属の表面仕上げにも最適です。
ただし、取り代が多い加工には向かないため、重研削には不適です。
ダイヤモンドホイール
ダイヤモンドホイールは、
人工ダイヤモンドを砥粒として使用した砥石で、
非常に硬質な素材の研削や切断に用いられます。
グラインダーにおいては、
オフセットタイプや軸付きタイプが多く、主に鋳物の加工に使われます。
廃棄物の削減や高能率加工を目的とした現場で重宝されており、
鋳鉄の荒削り・仕上げ研削などで高いパフォーマンスを発揮します。
ただし、ダイヤモンドは延性のある鉄鋼素材との相性が悪い場合もあるため、
使用対象素材との適合性には注意が必要です。
研削砥石の選び方|表示の見方を解説
砥石の表示の意味が分からず、どれを選べばいいのか迷ってしまう…
グラインダーに装着する砥石には、製品ラベルや本体に複数の記号や数値が記載されています。
これらの表示はすべて、
砥石の性質・対応素材・安全性に関わる重要な情報です。
ここでは、砥石選定に必要な基本的な表示項目と、選ぶ際に気を付けたいポイントを詳しく解説します。
砥石の寸法・粒度・硬度とは?
砥石選びの基本となるのが「寸法」「粒度」「硬度(結合度)」です。
- 寸法(外径×厚み×穴径)
使用するグラインダーに取り付け可能かどうかを確認するうえで、最も重要な項目です。
- 粒度(番手)
砥粒の粗さを示す番号です。番手が小さいほど粗く、大きいほど細かくなります。
荒削りには#24〜#46、中研削には#60〜#80、仕上げには#100以上がよく使われます。
- 硬度(結合度)
砥粒の脱落しやすさを示すもので、被削材の硬さに応じて選ぶ必要があります。
一般に、硬い素材には軟らかめの砥石、軟らかい素材には硬めの砥石を選びます。
これらの要素は、砥石のラベル上で「A36P」や「WA60K」などの記号として一括表記されていることが一般的です。
砥材・結合剤・最高使用周速度の意味
砥石の性能や使用可否を判断するには、さらに以下の項目にも注意が必要です。
| 表示項目 |
意味 |
使用例 |
| 砥材 |
砥粒の種類。対象素材に応じて選定 |
A(鉄鋼)、WA(高硬度材)、GC(非鉄・非金属) |
| 結合剤 |
砥粒を固める素材。主にビトリファイド(V)やレジノイド(B)など |
BF(レジノイド補強入り)など |
| 最高使用周速度 |
砥石が安全に使用できる最大速度(m/s) |
72m/s など |
この中でも、
最高使用周速度の超過は重大事故につながるため、絶対に遵守が必要です。
グラインダーの回転数と砥石の周速度を照らし合わせて、安全性を確認しましょう。
グラインダーに合う砥石の確認ポイント
砥石は単に性能だけで選ぶのではなく、使用するグラインダーとの適合性も重要です。
以下のチェックポイントを押さえておきましょう。
- 取り付け可能な寸法か?
外径・厚み・穴径が、グラインダーの仕様と合っていること。
- 回転数に対応しているか?
グラインダーの無負荷回転数に対し、砥石の最高使用周速度が十分かを確認。
- 用途・対象素材に適した砥材か?
鉄・ステンレス・鋳物・非金属など、加工対象に合わせた砥粒の種類を選定。
- 使用前の損傷チェック
クラック・欠け・膨らみがないかを必ず目視で確認。
こうした基本的な表示の意味を理解することで、
「安全」かつ「高精度」な加工環境を整えることができます。
研削材質や作業別に合う砥石の選定方法
どの素材にどの砥石が合うのか、いまいち自信がない…
砥石は、加工対象の材質や作業内容に合わせて選ばなければ、
作業効率が低下したり、製品不良・砥石破損のリスクが高まります。
ここでは、よく使用される素材と作業の種類に応じた砥石の選定方法を解説します。
鉄・ステンレス・アルミへの最適な砥石
素材ごとに適した砥粒と砥石構造が異なります。下記は一般的なガイドラインです。
| 被削材 |
おすすめ砥材 |
理由 |
| 鉄(一般鋼材・鋳鉄) |
A(アルミナ質) |
コストと切削性のバランスに優れ、幅広い用途に対応 |
| ステンレス |
WA(白色アルミナ質) |
発熱しにくく、焼け・変色を抑制 |
| アルミニウム |
GC(グリーンカーボランダム) |
非鉄金属に適し、目詰まりしにくい |
なお、加工熱を避けたいステンレスやアルミなどでは、
柔らかめの結合度を選ぶと砥粒の目詰まりを防げます。
重研削・仕上げ研削で選ぶべき砥石
研削の深さや精度によって、選定すべき砥石の性質も変わります。
- 重研削
大きな取り代を一気に削る加工では、粗い粒度(#24~#46)かつ高強度の砥石が適しています。
オフセット砥石やレジノイド系の補強タイプ(BFなど)が多く使われます。
- 仕上げ研削
表面を滑らかに整える場合は、細かい粒度(#100以上)かつ柔軟なディスクタイプが有効です。
多羽根ディスクやナイロンディスクが選ばれることが多いです。
また、中研削においては#60〜#80程度の粒度が汎用性が高く、オフセット砥石でも対応可能です。
グラインダー機種と砥石の適合チェック
どれだけ適切な砥石を選んでも、
使用するグラインダーとの相性が悪ければ性能を発揮できません。
以下の点をチェックしましょう。
- 電動かエアか
電動式(ディスクグラインダー)とエアツール(ハンドグラインダー・リューター)では、回転数・トルクが異なります。
高回転タイプには、砥石の最高使用周速度を確認のうえ選定が必要です。
- サイズと取り付け構造
外径・厚み・内径(穴径)が合っていなければ、取り付けできません。
特に軸付き砥石は、軸径(6mmや3mmなど)の確認が必須です。
- 加工内容との適合
重研削には出力の高いグラインダー、繊細な研磨にはトルクが一定のリューターが適しています。
ディスクグラインダー、ハンドグラインダー、リューターなど、それぞれに適した砥石を選ぶことで、
効率と安全性を両立した作業が実現できます。
グラインダー研削作業で守るべき安全ポイント
砥石の使い方を間違えると、事故につながるって本当?
はい、
グラインダーでの研削作業では、正しい使い方を守らないと重大な事故につながる恐れがあります。
特に砥石の交換方法・表示の確認・使い方の基本は、最低限押さえておくべき安全ポイントです。
ここでは、作業者が身につけておくべき重要なルールを分かりやすく解説します。
砥石交換時の注意点と試運転の重要性
砥石交換は日常的に発生する作業ですが、その手順を誤ると破損や事故の原因となります。
- 交換前には必ず電源を切る
電動グラインダーはプラグを抜く、エア式はエアホースを外すこと。
- 付属工具でしっかり固定
緩みがあると、使用中に外れて大事故につながる危険があります。
- 装着後は必ず「試運転」
無負荷状態で3分以上回転させ、異音・振動がないか確認します。
異常がある砥石は絶対に使用せず破損の可能性がある場合は新品と交換してください。
表示速度の確認と安全カバーの扱い方
砥石とグラインダーの速度が合っていないと、
砥石が破裂する危険性があります。
- 砥石の「最高使用周速度(m/s)」を確認
グラインダーの無負荷回転数から、周速度が砥石の許容内かを計算・確認しましょう。
- 安全カバーは絶対に外さない
破片の飛散から作業者を守る役割があります。加工しやすくするための取り外しは厳禁です。
表記されている周速度を確認する際は、
グラインダーの仕様書やラベルも一緒に見ておきましょう。
砥石の使用面と正しい使い方
グラインダーでの砥石使用には、「使用面」が決められています。
たとえばオフセット砥石は
角部(外周近く)で加工する前提で設計されています。
いいえ、構造上想定されていない方向に力をかけると破損の原因になります。
正しい使い方のチェックポイント:
- 砥石の表示に従い、指定の使用面だけを使う
- 砥石を押し付けすぎない(軽い圧で加工する)
- 適度に送りながら広範囲に使う(片減りを防止)
このような基本動作を守ることで、
砥石の寿命延長・加工品質の安定・安全確保につながります。
グラインダー研削砥石を長持ちさせる選び方とコスト削減のコツ
どうすれば砥石のコストパフォーマンスを上げられるの?
砥石は消耗品とはいえ、選び方次第で大きなコスト差が出るアイテムです。
「安い砥石をたくさん使う」より、「最適な砥石で長く使う」方が結果的に経済的になるケースも多く見られます。
この章では、長持ちする砥石の選定方法や、コスト削減につながるポイントをご紹介します。
作業環境に適した砥石の選び方
砥石がすぐに摩耗したり、加工不良が発生する原因の多くは、作業環境に合っていない選定にあります。
たとえば:
- ワーク材質が柔らかいのに、硬い砥石を使っている
- 連続使用するのに、切れ味の維持が難しい砥石を選んでいる
- 研削熱の影響を受けやすいワークに対して、負荷が高くなる砥石を使っている
- 回転数に対し、砥石の周速度が不足している
このようなミスマッチは、砥石の寿命を著しく短くするだけでなく、
加工効率・安全性・コストのすべてを悪化させます。
作業条件(加工時間、素材、機械の特性など)を正確に把握した上で砥石を選ぶことが長寿命化の第一歩です。
オーダーメイド砥石のメリット
市販品では対応が難しい加工条件において、オーダーメイド砥石がコスト削減に大きく貢献するケースがあります。
たとえばニートレックスでは、以下のようなニーズに対応した砥石を提供しています:
- 一般には流通していない砥材や結合度を組み合わせた設計
- 特定のワーク材質に最適化された砥粒・粒度・形状
- 目詰まりが起こりにくく、切れ味が落ちにくい構造設計
一度の価格は高く見えても、結果的に使用本数が減りコスト削減につながるんですね!
また、ニートレックスでは
加工現場のヒアリングを通じて最適な砥石の設計提案も行っており、単なる売り切りで終わらないのも特長です。
なお、
砥石の寸法や形状は、標準規格品で対応できるケースも多いため、コストを抑えた対応も可能です。
コスパの良い研削砥石の見極め方
「高い砥石=コスパが悪い」とは限りません。
次の3点を基準に比較することで、真にコスパの良い砥石を見極められます。
| 比較項目 |
見るべきポイント |
評価軸 |
| 寿命 |
何ワーク削れるか/1枚で何時間使えるか |
長く使える=高評価 |
| 加工効率 |
削りやすさ・切込みやすさ |
時間あたりの処理量が多い=高評価 |
| 再購入率 |
社内や同業での継続採用実績 |
選ばれ続けている=信頼性が高い |
このように、単価だけでなく「使って得られる成果」に目を向けることで、より賢い砥石選びができます。
長寿命・高効率な砥石は、結果的に
「交換の手間が減る」「在庫を減らせる」「設備が長持ちする」など多面的なコストダウンにつながるのです。
よくある質問
砥石に関するお問い合わせでよくある質問をまとめました。
初めてグラインダー砥石を購入される方や、特殊な加工を検討されている方はぜひ参考にしてください。
砥石の適合確認に必要な情報とは?
砥石選定時には、使用する機械や作業条件に関する情報が非常に重要です。適合しない砥石を使うと、破損や事故につながる可能性もあるため、以下のような項目は必ず事前に確認・共有しましょう。
- 使用するグラインダーの種類(ディスクグラインダー、ハンドグラインダーなど)
- ワークの材質(鉄、ステンレス、鋳物、アルミなど)
- 主な作業内容(バリ取り、切断、仕上げなど)
- 砥石の寸法(外径・厚み・穴径)
- 最高使用周速度(砥石を安全に使うことができる回転速度)の確認(グラインダーに対応しているか)
これらの情報があると、砥石メーカーは最適な製品をより正確に提案できます。
特殊用途にも使える砥石の見つけ方
特殊な加工に対応した砥石を探す際は、汎用品だけでなく、
特注砥石や
高性能砥石の活用も検討すべきです。
たとえば以下のようなケースでは、ニートレックスのオーダーメイド製品が実績を挙げています。
- 鋳物やステンレスなど、一般砥石では目詰まりしやすいワーク
- 手作業での連続研削において、切れ味が持続しにくい加工環境
- 限られたスペースでの軽研削や仕上げが求められる特殊用途
研削の不具合やお悩みがある場合は、単に製品を探すのではなく「現象の共有」から相談するのが近道です。
見積もり・購入時に伝えるべきポイント
砥石の見積もりや購入相談の際に、以下のような情報を最初に伝えていただくと、やり取りがスムーズになります。
| 項目 |
内容 |
備考 |
| 加工対象 |
鉄・ステンレス・鋳物・アルミ等 |
材質ごとに推奨砥石が異なる |
| 作業内容 |
研削/切断/バリ取りなど |
使用方法により形状・砥粒が変わる |
| 使用機械 |
ディスクグラインダー・リューター等 |
機械の回転数や形状に注意 |
| ご希望数量 |
10枚/50枚/100枚 など |
数量の目安として |
これらの情報を整理しておくことで、見積もり精度が高まり、納期や仕様のすり合わせもスムーズになります。
まとめ|グラインダー研削に最適な砥石選びを
砥石選びが加工品質を左右する理由
グラインダーでの作業において、仕上がり精度や作業効率、安全性にまで影響するのが
砥石の選定です。
どんなに高性能なグラインダーを使っていても、砥石の種類や性能が不適切であれば、本来の力を発揮できません。
用途や素材、作業環境に応じた砥石選びが、ムダのない加工を実現します。
適切な砥石は、
作業者の負担軽減・作業時間の短縮・コスト削減にもつながるため、安易な選定は避けるべきです。
安全で効率的な作業は砥石から始まる
砥石は回転工具でありながら、消耗部品です。
そのため、選定だけでなく
安全な使い方や交換方法についても、正しく理解することが求められます。
- 最高使用周速度の確認
- 正しい装着とカバーの使用
- 作業前の試運転
- 表示記号の読み取りと理解
これらを徹底することで、
砥石破損などの重大事故を未然に防ぎ、長く安定した作業環境が維持できます。
迷ったときは専門メーカーへの相談を
「うちの加工にはどんな砥石が合うのか分からない」「今使っている砥石で不具合がある」
そんなときこそ、砥石専門メーカーに相談することをおすすめします。
株式会社ニートレックスでは、
44,000点を超える製品ラインナップと、
完全受注生産によるカスタマイズ対応により、現場に最適な砥石を提案いたします。
特に自由研削のように作業者の感覚が重要となる場面では、
「どのような不具合が出ているか」「どんな作業感なのか」といった現場の声をもとにした提案が可能
です。
砥石選びでお困りの際は、ぜひ一度、私たちニートレックスにご相談ください。